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行こか戻ろかイギリス生活

行こか戻ろかイギリス生活

2001年6月 - ダブリン・ギネスホール


アナ先生の生徒の一人がバレエスクールで先生をしている関係で、その学校の発表会にゲストとして出演。演目は全員でセビリア-ナスと真ん中レベルの私達がアレグリアス。当時の私は自分達が踊っているのがアレグリアスだと気付いてもなかった。先生も振り付けスタートの頃言っていたかもしれないが、その後は特に何の説明もなかったように思う。

控え室は、かわいいバレエ衣装姿の子供達に混ざって、大人の私達は化粧に余念がない。発表会の控え室は初めての経験だったが、皆で髪型を直しあったり、何だか芸能人気分(完全な勘違い)。

セビリア-ナスを一緒に踊る相方は、「普段はタバコは吸わないけど、今日はこれが必要。旦那には内緒にしててね」と、朝近所のニュースエージェントで調達してきたというSilk Cut1箱を持参して登場。控え室で振りを合わせてみたりするが、「I'm nervous」を連発して、5分おきにタバコを吸いに行きたがる。一緒に付き合って(アイリッシュはフレンドリーで気が弱い為、常に仲間を欲しがる)外に出る私も、次第に自分が何でここにいるのか訳が判らなくなりつつも雑談に興じる。

リハーサルの頃には、熱さとタバコの煙で何だかなんでもどうでも良くなる。変に度胸だけはいいので、何とかなるだろうとタカをくくる。

子供達の発表会の演目が続く前半の最後、いよいよ私達の出番。幕があがってビックリ。会場は、バレエを習わせている子供達の親御さんや親戚関係の観客でびっしりの超満員。気分的には1000人位いるように見える。度胸が自慢のはずの私も、足が震えた。

セビリア-ナスは、緊張しながらも無事修了。超緊張状態の相方と一緒にちょっと間違えた。先輩の生徒から「セビリア-ナスは楽しく笑顔で踊らなければダメよ。あなたの踊りは悲しそうに見える」と、正しくも、本番直前に本当に余計なアドバイスをいただき、無理に笑って踊った為ちょっと怪しい踊りになった。

アレグリアスは、本当にすべて手順を忘れてしまって全然できなかった。先生ごめんなさい。

私達のパフォーマンス自体は、いくら我が子とはいえ無垢なチビッコバレエを2時間以上見せられた後のお客様には大好評だったようだ。私は全然できなかったが、最後に皆で手をつないでステージの前に行き、お辞儀をしたときはちょっと涙汲みそうになった。



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